リピート集客と経営のあり方
リピート集客株式会社代表の城岡です。2010年頃、私は仕事の特徴を伝えるために「自分の代名詞」となる言葉を探していました。でも、簡単にその言葉は見つからないものですね。
店舗経営の経験を生かして今の仕事をやってるせいか、マーケティングという視点だけでは考えることが出来ず、どんな最新の手法であっても、「顧客が増えないことには会社は成長」しないという考えが根底にあるからです。
集客ノウハウだけではない。事業計画を作り込む経営コンサルともまた違う。改善ばかりでもない。「結局のところ俺は何がやりたいんだ?」と迷走していた時期でもありました。
リピート集客って一体なんなんだ?
ある時、クライアントがこのような相談をしてきました。「新規客は増えてるのだけど、リピート客が増えないんです。」
「リピート客か。商品が悪い・居心地が悪い・感動がない・お客様を粗末に扱ってるって感じかな。」心の中で、こんなことを思いながら話を聞いていたわけですが、ふと、他の人はどんな考え方なんだろう?と思いある言葉をネットで検索してみました。
リピート客を増やすためには何をやれば良いのか?いろんな情報がありましたが、ポイントカード・ニュースレター・次回割引・継続プランなど、これまた私の考え方とは異なる情報ばかりでした。
もちろん、これらのツールを使うこともあるのですが、やっぱり何かが足りない。
「リピート集客って一体なんなんだ?」自分が経営してきたお店のこと、普段通ってる人気店、地域の有名店がやってることを、いろいろ分析してみました。
繁盛しているお店の共通点
答えはそれほど難しいことではありませんでした。繁盛しているお店の共通点は、一人一人のお客様に小さな気配りや喜びを提供し続けてることや、わぁっと驚くような何かがあること。それは決して大きなことではなく、その場にいる人にしかわからない小さなことでした。
若い頃通っていた理容室に顔を出した時のこと。「あれ?城岡さん?もう10年振りくらいじゃない?いや〜久しぶりで懐かしいね〜」
私のことを覚えていてくれました。たったこれだけのことなのだけど、すごく嬉しかったです。それ以来、少し遠いけどその理容室に通うようになりました。
繁盛しているお店はどこもこういうことが自然に出来ています。「お客様のことを知ること」「覚えておくこと」が小さな感動を作り出すわけです。これは店舗だけではなく、いろんな業種で役立つ考え方だと思います。
電話の対応・いらっしゃいませの言い方・接客や会話・お客様との関わり方・特別感・サプライズ・こいういうリアルな経営の考え方は、当時の本にはあまり書かれていませんでした。
お金をかけなくても売上は上がる。
今いるお客様に喜んでもらうことができれば必ずリピート客は増える。そして、リピート客が増えれば売上は上がる。見込み客をふるいにかけるようなやり方ではなく、1人1人に喜ばれる仕事をすることそが客商売の本質なのです。
しかし、世の中のマーケッターはこの考え方を、悪い意味で「精神論」「根拠がない」と言います。多分、リアルに客商売をやった経験がないからなのだと思います。
どうすれば集客できるのか?どうすれば売れるのか?視点がいつも数字なので、数字が見えにくいリピート集客ノウハウは、ベテランマーケッターからは受け入れられる考え方ではなかったようです。
その結果、世の中はどうなったか?今は、リピート集客ノウハウどころか、リスト集め、セールス、クロージングに熱心になる起業家ばかりになってしまいました。ノウハウを売ることを目的とした起業家ばかりなので、リアルな経営者には当てはまらない情報が多いのですね。
何が良いか悪いか議論するつもりはありませんが、少なくとも私のクライアントは目の前のお客様を最優先に考えていて、リピート集客の考え方によって業績を上げているお店や会社はたくさんあります。
これからどんな時代になるでしょう?
技術の進化、新しいマーケティング手法、新しいSNSなど、次から次に新しいものが登場することは間違いありません。でも、それは「道具」でしかありません。今までの道具が使えなくなれば、新しい道具を入手したくなるのは当然のことです。
道具を使うことに反論はありません。私も新しい道具はどんどん使ってみようと思います。
でも、商売の本質だけは絶対に忘れないでほしい。今目の前のいるお客様に喜んでもらうこと。小さな喜びの積み重ねが、リピート客、ファン客となり、それがやがて信頼・ブランドへと成長するわけですから。
小さな感動・小さな喜び・目の前のお客様を大切に
いろんなことをやってるけど集客できない。売上が上がらない。商売が良い方向に進んでいるような気がしないという方は、今一度お客様に喜ばれることとはなにかを再確認してみてください。